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平安の雅 貝合わせでお姫様気分 [お茶会・お茶事]

こんにちは 翠雀です。

今日は朝からお日様が出て、暑くなるようです。
今週末は友人が泊まりにくるので、お布団を干しました。

さて、いつも良い刺激をもらえるお茶友と、楽しみにしていたお茶会に行ってきました。
車で1時間ほどにあるお茶の先生のお宅なのですが、大きなお屋敷で手入れの行き届いた広い露地、意匠をこらしたお茶室がいくつもある素敵なところです。

月釜(つきがま)というのですが、定期的にお茶会が開かれていまして、私も3回目の参加となりました。
表千家、裏千家の先生がお一人ずつお茶席を設けるので、それぞれの趣向を楽しめます。

今回もどちらのお茶席もとっても素敵でした[ぴかぴか(新しい)]
それぞれのお道具は単体でも素晴らしいのですが、道具組によって最大限の効果を発揮していました。
お席のテーマ、季節感、年中行事、外の景色さえも取り入れた先生方の創意工夫が大いに勉強になりました。

そして、初体験となる【貝合わせ】

ハマグリ貝の内側に絵が描かれていて、トランプの神経衰弱ゲームみたいなのを想像していましたが・・・

お部屋に入ると、真ん中に沢山の貝が同心円状に(弓道の的みたいに)キレイに並べられていました。
中心は12個、次は19個というように7個ずつ増えて行き4重だと90枚。多分その位あったと思います。

その周りに参加者がグルリと囲んで座り、先生が貝桶から1枚の貝を取り出して絵を伏せて中央に置きます。
貝の模様でペアを探すのですが、カルタと違って早く見つけた人が勝ちではなく、一人ずつ順番に取り組みます。

これかな? と思うのを中央の貝に並べ確認。
並べてみて違っていたら

「ごめんあそばせ」

と言って選び直します。

見つかったら左手の上で貝を重ね、ピッタリか確認してから皆さんに向けて開きます。
絵が揃っていたら

「お見事でございます~」

と皆さんから言ってもらえます[わーい(嬉しい顔)]

自力で見つけられない時は

「お助けください」

と言うと、皆さんが一緒に探してくれるという、何とも優雅なやり取り[ぴかぴか(新しい)]

一つ一つ絵が違い、まったく同じ絵の場合もあるし、呼応した絵でペアの場合もあって見るのも楽しい[exclamation] お花だったり、平安人だったり。

一緒に行ったお茶友の絵は、金魚ちゃんでした。
行きの車の中で、金魚の話で盛り上がっていたので
「金魚だ~」
と二人でビックリ[わーい(嬉しい顔)]

そして翠雀の番に。
「お見事でございます~」
のお声をいただき、ホッとして絵を見ると青い小鳥。

先生が
「オオルリですよ。瑠璃雀とも京女とも呼ばれます」
と教えてくださいました。 私は千葉オンナですけどね。

小鳥好きなのを知っているお茶友が、翠雀さんにピッタリねと。
私もキレイな雀ちゃんをゲットできて嬉しかったです。
好きな気持ちが引き寄せるのかなぁ とちょっと不思議体験。

貝合わせは本来は貝覆いという呼び方であったそうです。
千年前から貴族のお姫様のお道具で、最も重要なお嫁入り道具でもあったとか。
女の子が生まれた時から作りはじめる事もあるそうで、360対がワンセット。
二つの貝桶に納められます。
市場では貝桶だけは良く見るのですが、貝は入っていないのですよね。

ちなみにオオルリとはこんなにキレイな鳥です。

オオルリ.jpg

そして瑠璃雀という名前の香合を持っています。似ているかな?

瑠璃雀.JPG

これは形物香合番付にも載っている古くからある形です。

貝は香合としても使われます。

貝香合.JPG

右上のは本物のハマグリに蒔絵が施されたもの。
内側には桜が描かれています。

貝香合2.JPG

手前のは焼きものです。
菊置上(きくおきあげ)という技法をかたどっています。


貝香合3.JPG

良く見ると、模様が同じなのですよね。
今まで意識して見る事がなかったので、妙に感心してしまいました。
そしてピッタリ合うと 「カチッ」 と音がなりました。

自分の番を待つ
相手を見守る
謝る
手助けを請う
褒める

人づきあいで大切な事がお遊びの中に盛り込まれていました。
自分の意思で人生を決められなかったお姫様は、優雅な遊びの中で身につけていったのかもしれませんね。

良い機会をいただき、感謝感謝の一日でした。

今日も良い一日をお過ごしください[わーい(嬉しい顔)]
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