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口切りの季節となりました [お茶会・お茶事]

こんにちは 翠雀です。

今朝はこの秋一番の冷え込みだそうで、起きてすぐに仔猫のリンちゃんと庭に出たのですが
早々に戻ってきました。

寒いのは苦手ですが、お茶の世界では楽しみなイベントが多い季節となります。

昨年の11月の記事にも書きましたが、風炉から炉になる季節です。

そして茶壷の口を切る『口切り』が行われます。

毎年、お稽古場で口切りの稽古があるのですが、今年は初めて私がさせていただくことに。
今まではお客様役や半東をさせていただきましたが、ちゃんと出来るかな。

先生の壷を使ってお稽古するのが常ですが、せっかくなので自分の壷で。
お道具屋を始めてから、沢山の茶道具を仕入れた中から自分用に取っておいた壷を出しました。

茶壷.JPG

壷の中には茶葉が入ります。

茶壷に半袋.JPG

和紙で作った袋には濃茶用の茶葉、その周りには薄茶用の茶葉を詰めます。
本来は5月に詰めて秋以降に茶壷の口を切るのですけど、お茶屋さんに頼むと数万円かかるそうで

「やり方を教えるから自分で詰めてごらん」

と言われ、先月習ってきました。

抹茶にする茶葉は撚りをかけず、開いたまま乾燥させた碾茶(てんちゃ)が使われます。
ただ、それを入手するのが難しいので、撚りがかかった市販の煎茶に水分を戻し葉を開かせて乾燥させました。
100グラム300~400円位の安いお茶で作ったら良いと言われたのですが、実はワタクシ番茶で作りました。
100グラム140円[わーい(嬉しい顔)] 試に飲んでみましたが・・・・ 茶壷用にピッタリです[あせあせ(飛び散る汗)]

難点は、茎が目立つこと。 大きいのは拾いましたがジックリお見せする訳ではありませんのでね。

香りが弱いようだったので、いただきものの高い煎茶も混ぜてみました。

次に茶葉を量ります。

十匁 半袋.JPG

古くは一袋20匁入りだったそうですが、利休さんの頃に半分の10匁になったそうです。
だから紙袋を半袋(はんたい)と呼んでいるのですね。

10匁は約37.5グラム。
これを和紙で自作した袋に入れて口を紙のコヨリで結びました。 袋には茶師と銘柄を記します。

半袋の周りに茶葉をいっぱいに詰めたら、桐で出来た蓋をします。
何故桐かといいますと、壷の中の湿気を吸って膨らむと更にピッタリと封がされるからだとか。

蓋の上から和紙で更に封をして完成です。

この紙の封を切るのが口切りというわけですね。
一連の作業を通して、色々と調べたり次回の工夫も思いついたり、勉強になりました。

私の茶壷は仁清写しの雲錦(うんきん)模様です。

雲錦模様.JPG

野々村仁清の茶壷は唐物に比べ小ぶりに作られており、この茶壷も小ぶりです。

模様の雲錦は琳派の画風から桜を雲、紅葉を錦に見立てたもの。
茶道具や懐石の器にしばしば見られる模様です。

この模様を見ていたら京都の紅葉が見たくなりました。

窯元もみじまつり2017.jpg

2~3年前にも行きましたが、紅葉とやきものが楽しめるイベントですよ。

さて、もう一度口切りの手順を予習して、和菓子屋さんに亥の子餅を取りにいかなければ。
このお菓子については改めてご紹介したいと思います。

明日から11月です。冬が来る前に深まる秋を楽しみましょう。
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