SSブログ

世界一 おいしい お鮨屋さん [美味しいお店]

こんにちは 翠雀です。

世界一のお鮨.jpg

美味しそうでしょ。
これは私が毎日食べていたランチです[レストラン] 2010年~11年頃。

お鮨とお蕎麦のセットで800円。安いでしょ[exclamation×2]

とっても忙しい職場で時間が不規則で、不整脈になってしまったのは以前ブログに書きましたが
残業の少ない部署に異動させてもらい、お昼にきちんとランチをとれるようになって見つけたお店。

同じ職場のNちゃんと毎日のように食べに行きました。

そのお店はご主人と奥様がお二人でされていて、ご主人が握り奥様がぬか漬けとお蕎麦を作っていました。

私たちはお父さん、お母さんと呼び、お二人も娘のように接してくれました。
毎日行くものだから、メニューにない焼き魚や煮魚、時にはお肉料理を作ってくれてね。
お鮨のネタも通常より豪華なものだから、ランチ終了間際に行ったりして
のんびりおしゃべりしながら過ごしました。

その内に、お店を息子さんと代替わりする事になり、最後の営業日も一緒にいました。
花束をプレゼントして、職人姿のお父さんの記念写真を撮りました。

その日のお鮨。

世界一のお鮨2.jpg

お店には出なくなったけど、2階のご自宅でお昼ご飯を食べさせてもらったりしました。

お二人とも食べさせるのが大好きで、『美味しいか? おかわりしなね』っていつも言ってくれました。

その後私は会社を辞めて、会わない時間が過ぎました。

半年前、近くまで行ったので寄ってみたら、迎えのタクシーに乗り込むところ。
お母さんの体調が悪く、病院へ行くところでした。
久しぶりに会って、お父さんとお母さんが涙を流して喜んでくれたのを見たら
私も涙が出ちゃってね。

秋の頃、また近くを通ったので寄ろうかなと思ったのだけど、手土産がないのを気にして寄らなかったの。
また改めてって思ってた。

先日、お母さんからの電話でお父さんが亡くなったのを聞きました。
電話を切ってすぐにお鮨屋さんへ向かいました。

デパートでお香典の袋を買って、花屋さんへ寄って・・・・そんな事を考えるのも悲しくて
泣きながら玄関を出たら、庭の水仙が見えました。

そうだ、あの水仙を持って行こう。

庭の水仙.jpg

咲いているだけ摘み取りました。
お父さんもお母さんも、こういうのを喜んでくれる人だ。

そう考えたら、お香典も違うなって思った。
私とお父さんお母さんの間柄は、そんなんじゃない。

途中のデパートで、チョコレートの詰め合わせを買った。
色とりどりの小さなチョコレートが80個、キレイに並んだ箱に真っ赤なリボンを掛けてもらった。

お母さんが案内してくれた部屋に祭壇が設えてありました。

『遅くなってごめんね。これバレンタインのチョコよ』
そう言ってお父さんの写真を見て驚いた。

あの日の職人姿のお父さんだった。
私たちが撮った写真を、当時Nちゃんがプリントしてあげたものだった。

この写真使ってくれたんだ。

それからお母さんと色々な話をしました。
お父さんが私たちに会いたがっていたこと。 何度も電話しようとして、遠慮してしまったこと。

そんな遠慮なんかいらない関係だったはずなのに。

私も手ぶらで遊びに行けば良かったのに。
いつだって 『よく来たね、お腹すいてないか』 って迎えてくれるお父さんだったのに。

悔やんでも時間は戻らない。

お父さんは豪快で男気があって、そしてとても優しい人だった。
煙草を止められていたのに、隠れて吸っていた。

『煙草は靴の中に隠していたのよ。困った人』
お母さんはいくつかの悪さを、愛おしむように教えてくれた。

『お父さん、いい男だよね』 そう私が言うと

『 ・・・本当に楽しかった』 と小さく微笑んだ。


今も考えると涙が出るけど、もっと悲しんでいるお母さんに寄り添ってあげたいと思う。


そして、会いたい人に会いに行こう。

タグ:お鮨 水仙
コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。